イギリスのリーディングサイアーを見て
今年も、だいたい大きなレースは、ヨーロッパではほとんど終わりました。恐らくイギリスでは、後はチャンピョンステークスぐらいなのではないのかと思います。イギリスは、今年は、シーザスターズが活躍しました。シーザスターズは、ケープクロス産駒で、もしこのままリーディングサイアーになるとしたら、グリーンデザート系が初めてリーディングサイアーになることになります。グリーンデザートは、ジュライカップに勝った馬で、短距離馬でした。そういった意味では、ダンチヒ系の短距離馬という意味では、デインヒルとかぶるところはあります。ただ、グリーンデザートは、デインヒルほどいい種馬の成績を残していたとはいえません。どちらかというと、子どもたちのほうが活躍しているぐらいです。何度かリーディングの上位に入りましたが、それでも、回数はほんの僅かです。それであるにもかかわらず、これだけ産駒が広がった理由がなんなのかというのは、もちろん、分からないのですが、ダンチヒ系が、かなり前から強かったのが大きな理由なのかもしれませんね。私は、イギリスでダンチヒ系が繁栄しているのは、走り方にあると思っています。ダンチヒは、私はトルネード走法だと書いてきましたが、それは言い換えれば切れを発揮するタイプの走り方であると思います。それがイギリスの芝のレースに、あっていたのだと思います。それと、ノーザンダンサー系の場合、目立ったスピード血統というのがいませんでしたが、デインヒルやグリーンデザートがそれにあたったのかもしれません。私は、血統表を見る限りどこに、その源泉があるのかというのは、なかなか分かりにくいように思うのですが、ただ、いくつかスピード血統を探すとしたら、ノーザンダンサーの母系のネイティヴダンサーや、ダンチヒの母系の、アドミラルズヴォヤージあたりになるので、合わせ技のようなものでしょうか。普通は、直接父系や母系を見ると、すぐ分かるものなのですが、なかなか見つからないので、少し難しいのですが、そういったあたりじゃないでしょうか。グリーンデザートの場合、ネヴァーベンドも短い距離での良績もあります。ダンチヒ系の場合、私は、行き場のない消極的な短距離馬がおおいと血統を見るとどうしても思ってしまします。ダンチヒは長い間競走馬をやっていたのではないので、適距離というのが分からない馬です。それでも、やたらと強かったのは疑いようがなくて、上のクラスでも十分戦えたのでしょう。産駒を見ると、競走馬として優秀だったと言うより、種馬として優秀だったという感じがします。そのあたりの、ちぐはぐさというのがあるとしたら、それは、適距離の不透明さからきているように思うのですが、どうなんでしょうか。全体的にということになってしまいますが、血統表を見ても、競走馬を見ても、曖昧さをどうしても感じてしまいます。それが、ダンチヒが競走馬として、ほとんど走っていないことと関係があるかどうかというのが、興味があるところです。もちろん、これだけ後継が広がっているのですから、広がったところが強ければいいだけの話でしょうが、それでもその曖昧さが、長い目で見たときに影響があるのだとしたら、意外とそれは深刻な問題です。競走馬は、ある程度は、競争成績を残さなくてはいけないということになってしまいます。それが、どの程度なのかというのも、また、そういったことが事実であるなら考えなくてはいけませんが、しかし、ダンチヒ系というのがこれからどうなっていくのかも分からないし、もし、つぶれたとしても、それが血統的な曖昧さが理由なのか、競走馬として成績を残せなかったのが理由なのか、それとも他の血統が強かったからなのかは、説明は簡単にできないと思います。ダンチヒ系以外の血統というと、イギリスでは、サドラーズウェルズです。去年は、ガリレオがリーディングサイアーになりました。ニューアプローチを出したので、後継としても期待できるはずです。面白かったのは、サドラーズウェルズ系がイギリスで明らかに発展してきたというのは、つい最近です。本当にここ4,5年です。サドラーズウェルズというと、種馬としては、もう20年ぐらいはやっているんじゃないでしょうか。それも、その大半でリーディングサイアーに輝いてきた馬ですから、信じられません。それまでは、多少の出入りはありましたが、基本的には、モンジューやガリレオが入ってきて、ある程度上位で勢力を張るようになった感じです。その理由というのは、いったいなんなんでしょうか。最近は、母系にターントゥが入っている馬が活躍しています。その流れにのったと考えるなら、分かりやすいかもしれません。何とも長い間かかって、とうとうサドラーズウェルズの時代がきたと言うことなのかもしれません。そういった意味では、ダンチヒ系のグリーンデザートも、母系がターントゥですから、グリーンデザート自信、種馬としての成績がさほどではありませんでしたが、時代の流れにのったのかもしれません。グリーンデザートの場合は、ケープクロスがリーディングサイアーになれなくても、2位にいるのが、オアシスドリームですから、今年どちらかがなるのかは、間違いありません。イギリスのリーディングサイアーは、長い間リーディングサイアーをはってきたサドラーズウェルズと、最近ずっと強かったダンチヒ系から、デインヒルとグリーンデザートがでてきて、覇を競い合っているということですが、そのなかでも、サドラーズウェルズとグリーンデザートは、デインヒルに遅れて強くなっていますが、それは、時代の流れでターントゥが入っているからであると言うことではないかと思います。それだけ、イギリスの競馬には現在、切れが必要とされていると言うことではないかと思います。しかし、これは面白いですね。てっきり私は、サドラーズウェルズ系は、前から強いものだと思っていました。それが本当に、最近になって、強くなってきたというのは驚きですし、グリーンデザートも、かなり古い馬で、サドラーズウェルズと現役の時代はさほど変わりませんが、それが今頃になってです、後継が広がっているのは。グリーンデザートに限るなら、ここ2,3年ですから、2頭ともかなり、時間がたってから後継が広がっていることになります。その一方で、デインヒルはどうかといえば、勢いがなくなっている印象もあります。去年のニューアプローチや今年の、シーザスターズの活躍がそういった印象を与えているのかもしれませんが、実際にデインヒルの巻き返しはあるのかというふうに取ってもおかしくはないのでしょうか。これに関しては、一応リーディングサイアーが、確定したところでまた書きたいと思います。
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